わっきいさんの頭の中

140字に収まらない言葉と雑創作の掃き溜め。

「いつもの」~2~

   受験するための勉強をしてきた高校とは違い自ら学びたいことを学ぶために行くのが大学だ。なんて偉そうな理由もなく描く将来像が何も無いためとりあえず進学するかと何となく大学に通っている。正直高校もだ。こういう事を言うと不真面目だの何だの言われるけれど大学はともかく高校は様々な考えがまだ成熟してないのに大勢の同期、先輩後輩と出会い多感な時期を過ごすという何とも過酷な3年間にも関わらず「何となく」は通用しない。それこそ色々な考え方があるのに定まってない考え方は否定される。そんなことを考えながら大学生になった今の僕は過去の僕をひねくれ者と嗤うだろう。

   そんなことを考えている内に最寄り駅に着いた。今時のポップスな明るい曲ではなく歌詞のないサウンドトラックの方が静かにテンションが上がってく。曲の最後の盛り上がりに差し掛かってふと肩を叩かれた。

「よう」

チャラついたアクセサリーはゴテゴテと飾ることなく綺麗にその人に似合っている。如何にもな大学生だ。他にも似たような友達が数人集まり大学までの道のりから授業が始まるまで会話が続く。基本的にくだらない下ネタで盛り上がり、偶に真面目な話でちょっとしたディベートが起こる。偶に。

「そういやお前2限の英語の課題やった?あれめっちゃめんどかったわぁ」

 

……あ。