いつもの~4~
休み明けの学校、バイト、会社ほど億劫になるものはないと自負している。その休みが長くなれば余計に行動力が落ちていく。まぁ会社勤めでない一介の学生なのでお勤めしている人は素直に尊敬する。
もぞもぞと布団から体を起こしスマホを付けた。9時。数えきれない通知。
「......やっべ」
新年明けて初日の授業は見事に遅刻が確定した。
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教室の前に着き勢いよく扉を開けてはかえって目立つからそうっと開けたのだがわざとなのか無情にもきぃっと音を立て結局目立った。
友人の後ろの席に座り急いで授業の準備していると僕に声をかけてきた。
「新年早々寝坊か?家近くてよかったな」
ほんと近くてよかった。だが思いのほか目立ってしまったことを友達は堪えながら笑っている。あまりに笑い過ぎてるので軽くはたいたら先生に少し怒られた。
しばらく授業という子守歌を聞き、友が寝たところで携帯にメッセージが届いた。
「寝坊したようだねぇ笑 新年からいじるネタが豊富だな」
同じ授業を取ってないはずの別の友達にからかわれた。さては誰か言ったな。...犯人探しはすぐに終わる。気持ちよさそうに寝息をかく友をもう一度はたいた。
「ところで今日一緒に学食行かない?期間限定メニュー食べたいんだよねー」
茶番をしてる所にまたメッセージが来た。普段は弁当か購買で買って食べるので学食に行く文化がない。『めんどくさいから行かない』とメッセージを返そうして気がついた。
「今日昼飯買ってないじゃん…」
さては飯買ってないのを見越してたな。これはまたからかれる。その予想は裏切ることなく想像の二割増しで笑われた。