わっきいさんの頭の中

140字に収まらない言葉と雑創作の掃き溜め。

「いつもの」 ~1~

 

  早朝。何重にも仕掛けたスマートフォンの爆音が律儀に順番通り爆ぜて容赦なく僕を起こしてくる。幼少期に聞いた母の「早く起きなさい!」という怒号も今や機械が代わりをしている。そんなこんなで叩き起された僕は寝ぼけまなこで洗面所に行き顔を洗い歯を磨いた。

あれ、まだ飯食ってないじゃん。

そんなドジもかましていまいち目も覚めずに誰もいない食卓へ向かった。もそもそと白米を食べ今日のカレンダーを見る。今日は1限か。あぁ間に合わないや、まぁいいか、と思いながら友達にメッセージを送る。どうせ間に合わないなら二度寝してもいいが流石に目が覚めたのでやめた。

さて、と。

腰を上げて昨日の夜に準備しておいたリュックを背負いドアを開けた。

いつもの日常が始まる。

 

「...帰りにもやし買うか」